それが知りたい! 医学部受験


医学部受験 問題点と悩みのすべて 知っておくべき解決策を比較

医学部受験は、他学部受験とどこが違うのでしょう。医学部受験の最大の特徴は、生徒さんにとっては一生の職業を決定するものであり、保護者にとっては事業継承の問題でもあるということ。そんな医学部入試への準備が進むにつれ、生徒さんと保護者の悩みは次々と生まれます。ここでは疑問をまとめて解決し、あらかじめ知っておくべき医学部受験の裏側を伝え、中立の立場であらゆる解決策を比較します。

目次

1 ここが違う 医学部受験と他学部受験

2 保護者と生徒が遭遇するさまざまな悩みの実例報告

3 トラブルの原因は 医学部入試を取り巻く受験サービスの問題点

4 あらゆる解決策の効果と実績の比較検討

1 ここが違う 医学部受験と他学部受験

どの学部を受けるにせよ、基礎学力を身につける段階では学習方法は同じです。しかし医学部受験では、その基礎学力をいつまでに固めるべきか、どの科目について準備すべきかといった見通しがあらかじめ必要となります。

1-1 私立医学部のみの受験

最もエッジの効いた医学部受験対策が必要になります。必要な科目は絞られますが、ライバルも条件は同じ。合格は各医学部の入試問題研究と綿密な学習プラン、併願作戦のすべてにかかってきます。

特に現役の受験生は勉強で手いっぱいで、十分な対策を立てられないのが実情です。私立医学部に的を絞った受験生に関しては、早めの計画と医学部別の対策、併願作戦によって合格を勝ち取る実例がやはり数多くあり、経験豊富な浪人生が有利な傾向があります。ただし多浪については事実上の減点を課す大学もあり、この点でも綿密な情報収集が欠かせません。

受験生は医家の子女が多く、コストは6年間で2,000万円〜4,000万円程度となります。

1-2 国公立大医学部のみの受験

各地の国公立大医学部については、首都圏の進学校出身者と地域指定枠をも狙う地元の受験生とに大きく分けられます。

特徴としては、医家の子女以外の幅広く高い学力を持った受験生が多く含まれます。ただし医学部受験を決めた時期も遅い場合があり、学力は高くても医療に携わることへの適性や覚悟の欠けた受験生も散見されます。合格後に進路変更を余儀なくされると、本人と医学部の両方にとって損失です。医学部は私立も含めて多額の公的補助金によって運営されており、近年の入試では医師としての資質のチェックもさまざまな角度から行なわれます。

北海道から沖縄まで穴場というもののない国公立大医学部ですが、防衛医大や自治医大など条件が合致すれば、いくらかチャンスは広がります。

コストは私立医学部に比べれば安価ですが、地方での下宿費用や往復の交通費で私立の学費と大差なくなる場合もあります。

1-3 国公立大医学部と私立医学部の併願

センター試験と国公立大および私立医学部の両方の準備が必要になりますが、実際にはどちらかに軸足をおいて対策を進めているケースがほとんどです。

① 国公立大医学部が本命で、私立医学部が滑り止めの場合
医家の子女で、その地域の進学校に学ぶ現役生などに多く見られます。千葉大学医学部や東京医科歯科大学など首都圏の国公立大医学部を本命とし、順天堂大学医学部や日本医科大学など、比較的に高偏差値の歴史ある私立医学部を滑り止めとする場合、地方の国公立大医学部を本命としてその地域の私立医学部を併願する場合があります。

② 私立医学部が本命で、センターを受験する場合
私立医学部にもセンター利用入試の枠があります。かなりの狭き門ですが、合格のチャンスを増やすことにはなります。国公立大医学部も選択肢に加える場合、科目の負担が大きくなりますが、経験の浅い現役生、本命の私立医学部の入試前に練習を必要とする受験生には欠かせない機会です。

2 保護者と生徒が遭遇するさまざまな悩みの実例報告

医学部受験の準備を始めますと、さまざまな疑問点や悩みに遭遇します。医家の子女であれば、親御さんに医学部受験の経験はあるわけですが、時代や状況が異なるためにかつての経験が混乱を引き起こしたり、医学部受験を知らない学校の先生の勧めが受験生の負担となることもあります。

以下、なかなか解決できないと言われている問題の実例をケースごとに挙げます。

2-1 現役生の場合
① 学校が理科系に弱い。数学や物理・化学を塾で補っているが、学校の授業で終わってないのでついていけない。
② 付属校のため医学部といえども外に出したがらない。学校行事も忙しく、受験勉強を進める上でも非協力的である。周囲ものんびりで、流されてしまいそう。
③ 学校の定期試験でよい成績をとってきた英語が、なぜか外の模試ではできない。
④ 医学部志望を決めた時期が遅く、ライバルとの差を詰めたいと焦るが、方法がわからない。

2-2 浪人生の場合
① 医学部専門の予備校や家庭教師、一般の予備校や個別塾のどれもぴったりせず、多浪中である。
② 大勢の医学部専門の家庭教師が出入りし、家族が落ち着かない。それほどしても成果が出ない。
③ 科目別でなく、トータルな方針を相談できる先がなく、精神的に不安定になっている。
④ 自分のペースで勉強すべく予備校をやめたが、生活のリズムが狂ってしまった。

2-3 女子学生の場合
① 数学などの理数系の科目で、男子生徒や男の先生の発想についていけない。
② 特に女の子なので多浪は避けたい。効率よく勉強したいが、女子校で不合理な勉強ばかりさせられる。

2-4 居住地と移動について
① 地方在住で、首都圏のような医学部専門の教育サービスがない。刺激も少なく、格差が気になる。
② 全寮制の学校にいて、医学部専門の指導や模試を受けることに困難がある。
③ 夏休みなどに東京の予備校で指導を受けさせたいが、生活面の管理が不安である。

2-5 再受験について
① 孤独な環境で、モチベーションを維持するのに困難を感じる。
② 年齢による減点の有無について、情報が信じきれない。

3 トラブルの原因は 医学部入試を取り巻く受験サービスの問題点

2 で挙げたような悩みが解決できないのは多くの場合、明確な原因があります。この原因が突き止められないと、自身の課題に対して自覚があるのに方法がわからないまま、成績不振が長引くなどのトラブルに発展してしまいます。原因がわかりにくいのは、現在の医学部入試と受験生を取り巻く状況の方に、一般にはあまり知られていないいくつかの問題点があるからです。

① 学校の進路指導担当の教師も、個々の医学部の入試について詳しくない。現役生は浪人して初めて知る情報ばかりになる。
② 進学校といえども、理系の課目の受験テクニックは授業では教えられないことが多い。それによって医学部への現役合格は難しくなる。
③ 特に女子校の場合、かなりの名門校であっても理系の教員が手薄である。
④ 医学部専門をうたう予備校や家庭教師センターのスタッフも、特定の医学部以外の情報を持たない。あるいは対応が難しい。そこで対応可能な医学部を受験するように誘導するが、受験生本人は納得していない。
⑤ 複数の医学部専門のサービスを併用し、穴を埋めようとした場合、囲い込み前庭のスケジュールになっていて調整が効かない。
⑥ 高額な医学部専門予備校でなく、一般の予備校を活用した場合、医学部向けの無駄のないアレンジについては依頼できない。
⑦ 医学専門の家庭教師センターの営業マンはいるが、実際に指導に当たらないので、各科目のプロ家庭教師を統括できない。
⑧ 医学部受験コンサルタントは非常に数が少なく、一般にアクセスしにくい。見つかってもたいていは特定の予備校に所属し、そこのサービスのみを勧める。

4 あらゆる解決策の効果と実績の比較検討

3 に挙げた問題点は一部に過ぎません。では、数多くの合格実績を挙げた医学部受験コンサルタントであれば、 2 に示した受験生と保護者の悩みにいかに対処するのか、実例を示します。

2-1
① 医学部に大量の現役合格を輩出する首都圏有数の進学校と同じカリキュラムで理科系分野の前倒し履修を計画・実行させる。
② 学校の非協力に対し、プロのコンサルタントが親族の一人として直接交渉する。
③ 学校の定期試験勉強とはまったく異なる長文スピード読解のトレーニングを早期に開始させる。文系英語とも違うやり方で、限られた単語数でも構文と論理で攻める医学部英語に慣れさせる。
④ 最も効果の上がる週割りの到達カリキュラムで学習管理する。

2-2
① 医学部専門の家庭教師、予備校を組み合わせて利用し、よいとこ取りのカリキュラムを実行する。
② 家庭教師の人数と時間数は極力抑え、日常学習のコンサルティングにウェイトを置く。
③ 信頼できるコンサルタントを見つけるか、全寮制の予備校に入る。
④ 予備校の単科を活用し、生活のリズムを作る個別カリキュラムを組む。

2-3 女子学生の場合
① 東邦医大、北里大学医学部、女子医大などに高い合格実績のあるコンサルタント、家庭教師を見つける。
② 学校の勉強の中で、受験に役立つところを精査・抽出し、学校の授業も最大限に活用する。

2-4 居住地と移動について
① 長期休暇や週末をできるだけ活用し、大都市圏の医学部受験サービスを利用する。
② スカイプなどを利用し、専門的な医学部受験サービスを受けさせる。必要とあらば学校と交渉してくれる医学部受験コンサルタントを見つける。
③ 宿泊や道案内、生活面の管理までする医学部受験予備校の合宿や、サポーターの手配をする医学部受験コンサルタントを利用する。

2-5 再受験について
① 再受験を数多く成功させている家庭教師、医学部受験コンサルタントを見つけ、スカイプなどを活用して連絡を絶やさない。
② 最新の情報が集まるセンターとして、予備校の自習コーナー単科コースや場合によっては部外者でも利用可能の資料を定期的にチェックする。